ホリエモンとレオナルド・ダ・ヴィンチの3つの共通点

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ホリエモンは現代のダ・ヴィンチ的存在

ホリエモンこと堀江貴文さんは、実業家、著作家、タレントと多彩な活躍をされています。拙著『超訳ダ・ヴィンチ・ノート』(飛鳥新社)では、レオナルド・ダ・ヴィンチを7人の現代人にたとえました。

スティーブン・スピルバーグ
スティーブ・ジョブズ
ホリエモン
菅田将暉
安藤忠雄
宮崎駿
山中伸弥

これらの7人を足して7で割るとレオナルド・ダ・ヴィンチになる、という解説をしたのですが、これはあながち大げさではありません。それほど幅広く才能を発揮したのがダ・ヴィンチという人物です。

今回は、この7人のうちホリエモンに焦点を絞って、共通点を探っていきます。

好きなことだけを追求した2人

堀江貴文さんと落合陽一さんの共著、『10年後の仕事図鑑』(SB Creative)の中で、堀江さんはこのように言っています。

「皆さんは、僕に対して『数多くの職業を持っている人』というイメージを持っているかもしれない。たしかに、数多くの事業を手がけていることは事実だろう。しかし、そのすべてを心の底から楽しんでいる。お金を稼ぐための手段としての、いわゆる“仕事”だと感じたことは1度たりともない。はっきりいって、全部趣味だ。好きなことだから、こんなにもたくさんの事業を同時並行で進められるのだ」(太字は引用者による)

たとえば、ダ・ヴィンチとホリエモン、2人とも宇宙に興味を持っています。今から500年前、イタリアのルネサンス時代に生まれたダ・ヴィンチは、まだ科学技術も進歩していないにもかかわらず、月と太陽と地球の関係をスケッチして考察しています。

出典:レスター手稿 

そして、「月を拡大して見るような眼鏡をつくれ」というメモを残しています。この眼鏡とは望遠鏡のことであり、オランダで初めて望遠鏡が開発される100年も前のことでした。ホリエモンも、宇宙ビジネスにロマンを感じ、民間ロケットとして初めて宇宙飛行を成功させました。なぜ宇宙なのかというと、インターネットとあらゆるものがつながるIoTという言葉が出てきたように、今後は宇宙とあらゆるものが連動していくと予想されるため。ホリエモン曰く、宇宙には何百兆円の産業が眠っていると言います。いつか来る未来を見据えながら、ワクワクすることに没頭する。好きなことを見つけて熱中することが自分の将来を開くカギなのです。

(※出典:ITmediaビジネスonline ホリエモンが明かす「民間ロケットとLinuxの共通点」 宇宙開発で今、切実に足りていない人材とはhttps://www.itmedia.co.jp/business/articles/2112/16/news037.html )

炎上覚悟で自分の意見を貫く

さて、ダ・ヴィンチとホリエモン、両者にはもう1つ共通する特徴があります。
それは、自分が心から正しいと思えば、伝えることを恐れないことです。実際に、ホリエモンがSNSなどで発言したことが話題となり、ネットが炎上するということも起きています。炎上して、もう自分の意見を言わなくなるかというとそうではありません。やはり自分がこうだと思うことがあれば堂々と主張しています。とかく日本人は、周囲に遠慮しがちなところがありますが、自分の想いを伝えることなしにはなかなか物事は展開していきません。

たとえば、画家であるダ・ヴィンチは、『絵画の書』(岩波書店)の中で、詩人に対してこのような反論をしています。

「詩人は画家よりも優れていると言う。
彼の語るこれらのどれも、詩人固有の職分ではない。もし彼が話したり演説したりしようとしても、この分野では演説家に劣ることを認めるべきだ。もし詩人が天文学について語るなら、彼は天文学者からそれを横取りしたのであり、哲学について語るなら、哲学者から横取りしたのである。実際、詩人には自分に固有の職分がないので、さまざまな職人たちの作った商品を、集めては売る小間物屋と何ら変わるところがない」

詩人が聞いたら怒りそうな歯に衣着せぬ物言いです。裏を返すと、それだけ自身が手掛ける絵画が素晴らしいということを伝えようとしています。

もちろん、何でもかんでも発言すればいいというわけではありませんが、世の中に自分の考えを発信していくには勇気が必要です。ホリエモンは、発信するときに大切なことは、とりあえず毎日ノルマだからやるという惰性ではなく、本心から迸る熱さが伝わるかどうかだと言います。

望むコミュニティを創造する

さて、もう一つ別の共通点があります。それは、2人とも自分のコミュニティを作っていることです。ホリエモンは、オンラインサロンであるHIU(堀江貴文イノベーション大学校)を主催しています。ホームページに、以下の目的で開催されているという概要が書いてあります。

堀江貴文による会員制コミュニケーションラウンジです。メインのFacebookグループに加え、約30個の分科会グループで構成され、その中でメンバーは自身のやりたい事をカタチにしていきます。ビジネスも遊びも、とにかく全力で望むやる気のある人たちが集い、交流し、新しい価値を生み出していく場です。

月額会費は、10,800円で、目的違いの人が入会しないように線引きがされています。

500年前の昔、ダ・ヴィンチもリアルの知識人たちが集うサークルである「ダ・ヴィンチ・アカデミー」を構想していました。実際に、そのサークル向けに考案されたと考えられる非常に美しいロゴデザインが残っています。

ダ・ヴィンチ・アカデミーロゴ

ダ・ヴィンチは外交官、数学者、天文学者、解剖学者、建築家など、複数の専門家と積極的に交流し、知的なつながりを楽しんでいました。有益な情報を得ながら、自らの考えをアウトプットする場を設けていたのです。インターネットが発達した現代では、容易にコミュニティを作ることができます。共有したいことがある方は、思い切って自分のコミュニティを作って発信してみてはいかがでしょうか? 今回はホリエモンとダ・ヴィンチの共通点についてご紹介いたしました。また別の機会に他のダ・ヴィンチ的な有名人との共通点も掘り下げていければと思います。それではまた!

自分の考えを堂々と語ろう!

旧:WEBマガジン・作家たちの電脳書斎 デジタルデン    2022年 3月 公式掲載原稿 
現:作家たちの電脳書斎デジタルデン 出版事業部 (https://digi-den.net/) 

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