京都府立陶板名画の庭を紹介!たったの100円で鑑賞できる世界の名画

目次

世界の名画が集まる庭

以前、「日本にいながら世界の名画を堪能する2つの方法」というテーマで記事を書いて、コロナ禍で海外に行きにくい状況での鑑賞方法をお伝えしました。

今回はその番外編で、「京都府立陶板名画の庭」をご紹介いたします。

「陶板名画の庭」は時々SNSでアップされているのを見かけたことがありまして、ずっとこの場所は一体どこにあるのだろう? と疑問に思っていた場所でした。調べているうちに京都にあることが分かり、実際に現地に足を運んできました。

住所:〒606-0823 京都府京都市左京区下鴨半木町


最寄駅は地下鉄北山駅で、3番出口から出てすぐ、京都府立植物園の隣あたりに位置しています。北山駅にも案内表示が出ていますので、それなりの名所であることが分かります。


「陶板名画の庭」は、建築家で有名な安藤忠雄さんが鉄筋コンクリートで設計していて、
名画のみならず、建物の構造にも注目して鑑賞を楽しむことができます。しかも、なんと入園料は100円です。

まず、入口には、印象派の画家、モネの睡蓮の陶板作品が水中に置かれています。本物の作品は、フランスのパリ、オランジュリー美術館にありますが、ほぼ原寸で作成されています。


陶板とは、陶器の板に原画を転写し、焼きつけて製作した複製画のことをいいます。四国の徳島にある大塚国際美術館も、同様に陶板のレプリカで世界中の名画が展示されています。「陶板名画の庭」は美術館ほど広くないため、30分程度で気軽に見て回ることができます。実は野外で鑑賞できる世界で最初の絵画庭園だそうです。

それでは、私が見て回ったポイントをいくつか紹介していきます。

日本の作品を1枚選ぶなら・・・

「陶板名画の庭」には、全部で8つの作品があります。そのうちの1枚が日本の作品です。皆さんは、もし1枚日本の作品を展示するなら、どんな名画を選ぶでしょうか?

展示されていた作品は、鳥羽僧正の作と伝えられる「鳥獣人物戯画」です。

よく短縮して「鳥獣戯画」と言われています。京都の高山寺に伝わる絵巻物で、展示されていた陶板は縦横約2倍に拡大されています。そのため、細部まで鑑賞を楽しむことができます。

“日本最古の漫画”と言われる画風で、猿、兎、蛙の擬人化されたキャラクターたちが、コミカルな動きでストーリーを演出しています。個人的には、獅子と龍が対峙しているところが「鳥獣戯画」にあるとは知らず、意外性があって気に入りました。


なぜこのような作品が生み出されたのか、作者が解説を残していないため謎に包まれています。ぜひ、メッセージを紐解きに実物を見てはいかがでしょうか。

ルネサンスの2大名画

私がこの「陶板名画の庭」を訪れたかったのは、そこにはあまりにも有名な2枚の名画があるからです。1枚は、レオナルド・ダ・ヴィンチ作の『最後の晩餐』です。


イタリアのミラノにある本物は、事前予約が必要かつ当日も15分間しか見ることができません。こちらでは、人も少なく、椅子に腰掛けてゆっくりと鑑賞することができます。

ただ1点、とても残念なのは、修復前の『最後の晩餐』を陶板化しているため、だいぶ彩度が落ちていて、また不鮮明な描写になっています。イタリアの現地では、20年かけて修復作業がなされた後の状態、より鮮やかに復元された絵を見ることができます。

とはいえ、ほぼ原寸大であり、国内では、大塚国際美術館の陶板レプリカを除くと、ここでしかダ・ヴィンチ作品を見ることはできません。そのため、非常に貴重な展示といえます。

もう1つの名画は、ダ・ヴィンチのライバルであったミケランジェロの『最後の審判』です。かなり巨大な作品ですが、ほぼ原寸大で再現されています。


本物は、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂にありますが、撮影は禁止されており、かなりの人混みの中で見ることになります。そのため、こちらは本物ではありませんが、自由に鑑賞ができ、現地とは違う味わい方ができます。

通常、建物の中にある作品を、空の下で鑑賞できるのも特別感があります。

この巨大な作品を下から見上げるとこのような感じです。


間近でじっくり見てみると、美術の教科書で見ているだけでは気づかないような新しい発見があります。

たとえば、私の場合ですが、「この人は逆さまに描かれていたのか!」とか、「右下の角にはひそかに顔が描かれていた!?」などです。キリスト教の知識がなくても、“見て感じる”ことを大切にして鑑賞することをおすすめいたします。


何はともあれ、ぜひこの大迫力の作品を目にしてもらいたいと思います。

他にも、張澤端ちょうたくたん の作と言われる『清明上河図』、ルノアールの『テラスにて』、ゴッホの『糸杉と星の道』、スーラの『ラ・グランド・ジャット島の日曜日の午後』という名作が展示されています。

「陶板名画の庭」は自然豊かな庭というよりも、流れ落ちる水の音が印象的な空間です。ぜひリラックスしながら、世界が生んだ偉大なアートと向き合ってみてはいかがでしょうか。ちなみに京都府立植物園との共通券もあるので、時間がある方は植物園も散策してみるのもいいでしょう。

「京都府立陶板名画の庭」
〒606-0823 京都府京都市左京区下鴨半木町
公式サイト


開園時間 9:00~17:00
※入園は16:30まで
休園日 12月28日~1月4日
※施設メンテナンス等で休園する場合もあります。
入園料 一般 100円
共通券 一般 250円 高校生 200円
※共通券とは…植物園と陶板名画の庭の両方に入園できる券

名画を心ゆくまで堪能しよう!

旧:WEBマガジン・作家たちの電脳書斎 デジタルデン    2023年 2月 公式掲載原稿 
現:作家たちの電脳書斎デジタルデン 出版事業部 (https://digi-den.net/) 

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