万能の天才 レオナルド・ダ・ヴィンチと聞くと、
さぞ才能が豊富で、何でも自分の力で乗り切っていたのではないかと
思われるかもしれません。
実際、晩年にはダ・ヴィンチの名声はヨーロッパ中に轟いていたと
言われます。
しかし、
最初から偉人と言われる人はなく、
周囲から認められない時期もありました。
このような苦境・逆境を経験しています。
① メディチ家が主催する知的サークル「プラトン・アカデミー」
には、当時の知的階級が扱う言語であるラテン語の読み書きが
できず、仲間に入れてもらえらなかった。
② 絵を描くことが遅くて期日を守れない。
納期が遅れるだけではなく、完成させることができない。
さらには、依頼主からの注文コンセプトを無視して描いてしまい、
受け取りを拒否、裁判沙汰にも発展してしまう。
③ 男色容疑で逮捕される(後に釈放)
④ ローマのシスティーナ礼拝堂壁画装飾プロジェクトで
フィレンツェから一流芸術家を派遣する一大事業が企画されるが、
選抜メンバーから外されショックを受ける。
⑤ 騎馬像を制作し、模型まで完成していたが、
戦時が勃発し、本番に使用予定だった青銅は大砲の材料に回され、
長い間時間をかけた構想が台無しになる。
そのことで、ライバルのミケランジェロにバカにされる。
・・・
など他にもありますが、
ダ・ヴィンチはやることなすことうまくいかない心境を
画家サンドロ・ボッティチェリにこう漏らしています。
「さる大バカもの、成長して間抜けになるたること、水ぶくれのかぼちゃ、またはメロンのごとく、また大水にふくれたすもものごとし。いな、そんなにほめたもうな、ご承知のごとく、……この男は低脳そのもの……
阿呆……だが、ふけをためるキャベツも、
かぼちゃの葉もない。言ってくれ、サンドロ、君はどう思うか、僕は本当のことを言おう。僕は成功しなかったのだ。」(アトランティコ手稿)
しかし、ここで腐ってしまうダ・ヴィンチではありませんでした。
ここから自分の劣等感をバネにし、大ジャンプすることになるのです。
この大ジャンプする方法はまた別の機会に書きたいと思いますが、
今回は、敗北について掘り下げてみたいと思います。
人は誰しも敗北を経験します。
① 志望していた大学・就職先に入れなかった。
② 好きな人が振り向いてくれない、思い切って告白したが振られた。
③ 夢を追いかけたが求まらなかった。
④ 今年こそ挑戦しようと思った目標があったが三日坊主で終わった。
⑤ ダイエットに挑戦したが、結局リバウンドした。
人によって、いろんな敗北を経験しています。
しかし、あなたがどれだけ敗北を経験していようと、
実は、あなたが今生きているというだけで、
ものすごい勝利者なのです。
それはなぜかというと、
生物学的な観点からみるとわかります。
地球は46億年かけて形成されてきました。
その間、数え切れないほどの生物が生まれ、
進化を繰り返してきました。
その中で弱者は淘汰され、適者生存の法則にしたがって、
最終的に勝ったものが今残っています。
実は、あなたは46億年の進化の勝利者であって、
自分の持っている性質が優れていたという証なのです。
実際、人間に生まれること自体がすごいことなのです。
遺伝子工学の第一人者、村上和雄筑波大学名誉教授はこう言っています。
一つの命が生まれる確率は、1億円の宝くじが100万回連続して当たることに匹敵する。
どれだけ敗北しても、あなたは凄まじいありえない勝利を経験していることを
忘れてはなりません。
生きていること自体が勝利、
そして、生きている間に、本当に果たすべき使命を果たしてこそ、
人生の大勝利者になれます。
あなたの生きる使命・目的をぜひ見つけて欲しいなと思います。