出会い論 〜 人生で出会う人は何人? 〜

人生で出会う人の人数は?

突然ですが、

いったい何人の人と人生で出会うのかって考えたことはありますか?

 

厚生労働省によると、

日本人の平均寿命は、女性が87.32歳、男性が81.25歳(2018年の調査)

つまり、女性の方が男性よりも6歳長生きします。

女性、男性を足して2で割ると、84歳が日本人の平均寿命ということになります。

 

人生84年だとして、そこまで全うできた場合、

外交的な人、内向的な人、違いは出てきますが、

仮に、毎日1人の人と出会ったとすると、

 

人生で出会う人数は30240人、おおよそ3万人です。

 

今地球上に77億の人が生きていると言われますが、

私たちが平均寿命生きたとして、

世界中の人と出会える割合は、0.000003896%です。

 

一緒に地球に生きておりながら、

ほとんどの人とは出会わずに一生を終えていくのが私たちの偽らざる実態です。

 

そんな中で出会えた身近な人たちは、実は、もう本当に奇跡のような人たちなのです。

 

目次

袖触れ合うも多生の縁

 

昔から、「袖触れ合うも多生の縁」と言われます。

 

例えば、電車で隣り合った人、ちょっとすれ違った人であっても、

まず出会うこと自体、

地球的に考えると0.1%にも満たない極めて難しいことなのですから、

とても縁がある人です。

そのような難関を突破して出会えた稀有なお方は、

ことわざにあるように、実は遠い過去世から自分と縁があった人なのだと教えられています。

 

普段何気なく会っている人が、当たり前ではないような気がしてきませんか?

 

鎌倉時代の名文が記された古典に『歎異抄』という本があります。

「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」

があまりにも有名な逆説的なフレーズとして知られています。

この本の中には、他にも衝撃的な文章が多々有るのですが、

1つ紹介したいと思います。

 

すべての人は、父母兄弟?

この本の第5章に、

「一切の有情は皆もって世々生々(せせしょうじょう)の父母兄弟なり」

という一文があります。

 

有情というのは、心有るものということで、生きとし生けるもの。

私たちは人間なので、

一切の有情をわかりやすくいうと、「すべての人」ということです。

現代語に訳すと、

 

「すべての人は、無限に繰り返す生死のなかで、いつの世か、父母兄弟であったであろう」

 

という意味で解説されています。(『歎異抄をひらく』一万年堂出版 参照)

 

”見ず知らずの赤の他人”と思っていた人が、実は過去世においては父母兄弟だった、

と思えば、

”自分に近しい懐かしい人”と、より温かく接することができるかもしれませんね。

 

ダ・ヴィンチは孤高の天才だったのか?

さて、ダ・ヴィンチの話をしたいと思います。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチというと、

浮世離れした雲の上の天才で、人間関係は孤独だったのではないかと

想像されるかもしれません。

 

確かに孤独を愛し、芸術や科学、学問の探求と、

自分のために時間を存分に費やした人でしたが、同時に、積極的な交流をしています。

 

積極的孤独 と 積極的交流

 

この矛盾を同時進行させたのが、ダ・ヴィンチの本当の姿なのです。

 

実際に、ダ・ヴィンチのノートには、

弟子がいたことや、共同で働く仕事仲間もたくさんいたこと、

新しいことを学ぶために有識者に出会いに行ったり、

あるいは住み慣れた土地を離れて、違うエリアに住んだり、海外の人と交流することを

望んでいたことが書かれています。

 

67歳で生涯を終えたダ・ヴィンチでしたが、

面白そうな人がいれば機会を逃さず出会いにいきました。

今ここにいるのはよくない、他にもっと良いパトロンがいるのでは?と思ったら、

とどまることに少しも躊躇せず、行動しています。

 

新たな出会いの経験から新しい発想をひらめき、

自らの仕事である芸術や発明に生かしていったのです。

 

はじめに書いたように、

世界中の人と出会える割合は、0.000003896%

ほとんどの人とは出会うことすらできません。

 

であれば、ダ・ヴィンチのように、臆せずに会いたい人がいれば会いに行く、

そんな行動力が大切なのではないかと思います。

人生の時間は有限です。

 

出会いを恐れず、直感に響く人があれば、まず会いに行きましょう。

 

 

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