しんどい思いをせずに、楽に自分を変える方法

ダ・ヴィンチ研究者の桜川Daヴィんちです。今回の記事では、しんどい思いをせず、負担を強いずに楽に自分を変える方法をご紹介いたします。

その前に少し、私の専門分野について触れさせてください。私の専門はレオナルド・ダ・ヴィンチなのですが、ダ・ヴィンチってそもそもどんな人か? 「天才」だったり、『モナ・リザ』を描いた画家だったり、表面的なことは知ってるけど、その実態はあまりよく知らないという声を聞きます。
イメージをつかんで頂くために、どんな人かをわかりやすく現代人にたとえると、次の7人で表せます。

  1. 菅田将暉
  2. 宮崎駿
  3. ホリエモン
  4. スティーブ・ジョブズ
  5. スティーヴン・スピルバーグ
  6. 安藤忠雄
  7. 山中伸弥

これらの各分野の第一線で活躍する著名人をたして7で割るとダ・ヴィンチになる、と拙著『超訳ダ・ヴィンチ・ノート』(飛鳥新社)で解説しました。

画家や音楽家、建築家でもあり、舞台演出家、発明家、天文学者、解剖学者と自分の肩書を増やしていったダ・ヴィンチですが、ダ・ヴィンチはなぜ次から次へと自分を変えていくことができたのでしょうか?

今回の本題、 「負担を強いずに自分を楽に変える方法」について、私たちに馴染みのある有名人と、ダ・ヴィンチから学んでみたいと思います。

目次

変化するには、好きの追求が最短ルート

歌手の福山雅治さんの30周年記念で、B’z稲葉浩志さんとの「スペシャル対談2020」が行われました。その中で、19歳の大学生男性からこんな質問が寄せられていました。

「刺激のない日々は、確かに退屈です。でも私は、変化することが苦手なんです…。どうすれば、変化を楽しめると思いますか?」

この質問に対して、福山さんは、このように答えています。

「変化をするために何かアクションを起こすっていうことではなくて、好きなことをやってたら変化しちゃってた、がおそらく理想だと思うんですよね。これはなんでもそうですし、一番無理なく変化できるやり方なんじゃないかなと思いますね。だから、好きなことを探す、もしくは好きなことがあったらそれを追求し深掘りしてみるっていうのがいいんじゃないですかね。結局好きだったら365日、24時間そのことやってますからね。それが蓄積されて勉強にもなるし、結果身につくはずです」

対談相手の稲葉さんも、福山さんの意見に同意し、やはり好きなことを追求することが自分を変える近道であると話されていました。

変化しなくては!と思う時というのは、自分に何か足りていないと感じる時かもしれません。

自分にマイナスなことがあり、それを埋め合わせするために自分を変えようとする。もしそうなら、高いハードルが待っています。
なぜなら、それは好きなことの反対であり、苦手なことに取り組むことには相当のエネルギーを使うため、強い根気や忍耐力が必要だからです。

一方、マイナスにフォーカスするのではなく、自分のプラス、すなわち強みの部分や好きなことであれば、気張らなくても自然と取り組むことができます。好きを追求してみると、自然と次のステージの自分に変わっていると福山さんが言うように、できないことに挑戦するよりも、今できるていることをもっと伸ばす方が早く自分を変えることができます。

そう聞くと、冒頭に紹介した「万能の天才」と称されているダ・ヴィンチも、絵画や音楽や建築などいろんなことに取り組みましたが、どれも好きなことを極めた結果と言えそうです。

「好き」に共通する原因を見つけると、新たな「好き」と出会えることも!

しかし、一歩進んで深く推察するに、実は、絵や音楽や建築という“モノ”が好き、というより、それらに携わることで、共通して起きてくるワクワクする感情が好きだったのではないかと思います。それはどんな感情かというと、“サプライズ”です。

ダ・ヴィンチが、他にも解剖や発明に熱中したのも、舞台演出が好きだったのも、それらを通してみんなを驚かせることができたからです。

たとえばダ・ヴィンチは、画家は何でも創り出すことができる神のような存在だと言い、画家である自分に対してワクワクしています。世界的ベストセラーとなった『ダ・ヴィンチ・コード』のように、絵の中に暗号が収まっていると噂されるのも、根底にあるサプライズ精神があったからだと私は考えています。

他にも音楽では、ドラゴン型のリラという楽器をダ・ヴィンチが発明していますが、この楽器はどんな音楽を奏でるのだろう?と、大衆をワクワクさせたはずです。

ドラゴン型のリラ(ヴァイオリンの前身にあたる楽器)

建築では、二重螺旋(らせん)階段を構想していて、フランスにあるシャンボール城で実現していますが、これもやはりワクワクさせる仕掛けだったのでしょう。

二重螺旋階段のスケッチ

そのため、具体的な“モノ”を好きになるのもいいですが、自分がワクワクする感情を知って、その感情を体験できる行動を実行していけば、自分の幅を広げることができます。

あなたは、どんな時に感情が動きますか? 自分がワクワクする感情を見つめ、その感情を具体的に表現できるものは何か、周りを見渡してみましょう。感情が動くものを見つけたら、まずやってみることです。気がつくと、しんどい、辛いと考えることなく、変化を遂げた自分がいることに気がつくでしょう。では、また!

何よりも“好き”の追求が先決!

旧:WEBマガジン・作家たちの電脳書斎 デジタルデン    2021年 7月 公式掲載原稿 
現:作家たちの電脳書斎デジタルデン 出版事業部 (https://digi-den.net/) 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次