ダ・ヴィンチが実践した心に残るプレゼント
ルネサンスの万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ。
彼は、「歴史上最も好奇心の強かった人物」と言われ、
その人生の軌跡は、絵画・彫刻・音楽などの芸術分野にとどまりません。
乗り物や日用品の発明に加え、
軍事戦略家として時の権力者を支え、都市計画も構想を練る。
解剖学、地質学、天文学、幾何学、哲学、と
あらゆる分野に精通しようとした偉人です。
なぜこれほど、多くのことを一生のうちに成し遂げることができたのだろう? 私を含め、きっと誰もが抱く疑問ではないでしょうか。
膨大なダ・ヴィンチの直筆ノート、学術書、図録を研究してみると、その原動力が見えてきます。何がそこまでダ・ヴィンチを突き動かしていたのか。
答えは、1つではないと思いますが、
個人的に私が強く感じるのは、
「使命感」
です。
まだみんなが知らないこと、気づいてないこと、実際は違うのに、誤解されて信じられていること、、、それらを自分の手で明らかにしたい、本当のことをみんなに伝えたい、そんな強烈な想いが間違いなくあったと感じます。
そして、もう1つあげるとすれば、それはただ単純に、
「人を楽しませること」が好きだったから。
もっと言うと、「人を驚かせること」がもはや趣味だったから。
人を驚かせることが一番の生きがい。その姿勢は幼少期から晩年まで一貫して変わりませんでした。
小さな頃は、
リアル過ぎるドラゴンを描いた盾を作って、
お父さんをびっくりさせたといいます。
老後もその姿勢は変わらず、
フランス王をもてなすために、
ライオンのロボットを作って歩かせ、
立ち止まったかと思うと、
胸が開いて、ユリの花がバサバサと届けられる。
ライオンはフィレンツェ、ユリの花はフランス王家の紋章
を表していました。
(ミラノ レオナルド3ダ・ヴィンチ博物館)
500年前の当時、ロボットを作り出す発想は人々の頭の中には
なかったでしょう。しかし、ダ・ヴィンチの頭の中にはあった。
500年間を先取りする発想がダ・ヴィンチにはあったのです。
フランス王は、まさかライオンのロボットで歓待されるとは
まったく想定していなかったと思います。
そして、ライオンとユリの花が意図していることに気づいたとき、
その演出力に大いに感動したことと推察します。
このようなその人にしかできない、
“世界に一つだけのサプライズ”は人の心に強烈に残ります。
普通のプレゼントであれば、
ユリの花束を両手いっぱいに抱えて渡すこと
で終わっていたと思います。
もちろん、花を渡すことも素晴らしいプレゼントです。
でも、相手も予想がつきますし、他の人でもできますよね。
何かと忙しいい現代人には、ダ・ヴィンチのようにロボットを作ってプレゼントすることは、よほどのロボットマニアでない限り、ほぼ不可能でしょう。
では、どうすればいいか。
答えは、簡単です。
一手間を加えること。
実は今日、大学院時代の友人に「出版祝い」をして頂きました。
ランチをご馳走になり、
お祝いにクッキーとケーキなど頂いたのですが、
なんと、どちらとも『超訳 ダ・ヴィンチ・ノート』の表紙の
モナ・リザが描かれています。
クッキーは、本の表紙の細かな文字まで再現されていて、
食べるのがもったいないくらいです。
(ケーキのホワイトチョコももったいなかったですが、おいしく頂きました)
ふつうに、市販のクッキーやケーキを頂くだけでも、
わざわざ自分のために申し訳ない、ありがたいなと思いますが、
事前にこのようなオリジナルのプレゼントを考えてくれていたことに、やはりより一層の感動を覚えます。
プレゼントに一手間を加えて、相手にサプライズを届ける
これが、ダ・ヴィンチ流のプレゼント方法であり、
時代が変わっても、国が変わっても変わらない、普遍的な
相手を喜ばせる技術なのだと思います。
ぜひ、実践してみましょう。
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