万能の天才ダ・ヴィンチが考えたロゴデザインとは?
イタリア ルネサンスの天才レオナルド・ダ・ヴィンチは、万能人として有名です。
絵画・彫刻・音楽などのアートはもちろん、
舞台演出も行なっており、役者の衣装をデザインするファッション・デザイナーでもありました。
そのダ・ヴィンチ、実はロゴのデザインもしているのですが、かなりマニアックな事実なので、ほとんど知られていません。今回は、1テーブル1人のソーシャルディスタンス会場で、「天才の3ロゴ」という発表をしてきました。ダ・ヴィンチがロゴデザイナーでもあったなんて、本当に何でもできる人だったんですね。
発表を聞かれた方から、こんな感想を頂きました!
・ 美術に興味があるのですごく面白かった。
・ ダ・ヴィンチのロゴから生きるヒントを探し出していく発想が面白かった。
・ 意外性に惹きつけられた。ロゴから読み解く人生の教訓、面白かった。
とにかく、一言で言うと面白かったとのことでした!少し内容を紹介していこうと思います。
斬新なモチーフを使用
その面白さはどこからきているのかというと、
一つは、ダ・ヴィンチがロゴのモチーフとして選んだ対象です。一つ目のロゴがこちら。
リボンで装飾されているこれは何ですか?と質問したところ、「大砲が突き出ている船」という答えが返ってきました。確かにそんな船にも見えてきます。
が、実は、これ何かの道具なんです。海ではなく陸で使われている道具、というと気づく方もあるかもしれません。
実は、農作業で使う「鋤」です。
この鋤の下に、左から反転して書いてあるイタリア語の鏡文字があります。
hostinato rigore と書いてありまして、どんな意味かというと、
「絶え間ない厳格さ」
農作物って、鋤で1回畑を耕しただけではダメで、
何度も手入れをしてようやく実るものですよね。
同じように人生も、持続した行動の積み重ねによって成就するものばかりです。
地道に腐らず続けるということ、それが成功への最低条件
と、このロゴは教えてくれるのです。それにしても「鋤」をモチーフにロゴにするなんて、その意外性がダ・ヴィンチらしいなと感じます。
その星に向かって固定されている者は向きを変えない
2つ目のロゴはこちらです。
こちらもリボンがつけられていますが、先ほどのロゴよりもちょっと複雑な形をしていますね。
ロゴの下に何やら文字が書いてあります。
こちらも鏡文字で、Destinato rigore とあり、
その意味は、「方向づけられた厳格さ」です。
右上に星が描かれていて、そこから光線が走っています。
その光線に紐づけられたこの円盤の正体は、「羅針盤」
航海する際に、絶対に必要なのは羅針盤ですよね。もし羅針盤がなければ遭難してしまいます。
最初のロゴでは、地道な努力の大切さが暗示されていましたが、その努力も目的に向かった努力であることが大切。なぜなら、もし目的を見失った努力であれば報われないからです。
それを表現するかのように、羅針盤の下には、「水車」が描かれています。
水車の活動は川の流れで、水をすくって回転し、そしてその水を元の川に流して、また水をすくう。その連続です。
もし、あなた自身が水車だったらどうでしょうか?手にしたものをそのまま水に流し、またすくっては流す、その無目的な連続作業を楽しめるでしょうか?
答えはNoでしょう。人は目的なしに前向きなアクションを起こすことはできません。
ダ・ヴィンチは、ロゴの余白に「その星に向かって固定されている者は向きを変えない」と書いています。向かうべき方向性が定まっていれば、多少辛いことがあっても、目的めがけて突き進んでいけるのです。
大切なことは、生きていく指針であり、生きる目的を知ること。そして目的をはっきりさせて努力をすることです。
そして、最後のロゴはかなり謎めいています。
こちらは特に説明の文字が書かれていません。ランタンの中にろうそくがあり、周りに8本のフイゴ(空気を入れて火力を増す道具)が飛び出ています。
皆さんは、このロゴの意味をどう解釈しますか?
一説には、「空しさ」を表していると言われますが、私は少し別の解釈をしました。その内容については私の新刊の中で紹介しようと思っています。
実は今、大人版ハリーポッター『ダ・ヴィンチ・コード』を超える、「絵に隠された暗号」の本を執筆中です。本当に面白い内容を書いて、日本はもちろん世界中の人をびっくりさせたいと思っています。
まだ発刊は先になりますが、乞うご期待ください!!