マリメッコ展 模様のちから(京都文化博物館)のポイントを紹介!

目次

マリメッコ展の見どころ

2026年7月4日(土)~2026年9月6日(日)、京都文化博物館で、「マリメッコ展 模様のちから Marimekko: Art of Printmaking -Beauty, Dream, Love」が開催されています。マリメッコ展に行ってきたので、今回のブログでは、その魅力を紹介していきます。

マリメッコ展は主に以下の4つの構成で展示されており、見終わった後にコップやタオル、トートバッグなどのマリメッコグッズも購入することができます。

会場では、マリメッコデザインの衣服がたくさん展示されていたり、パネルを通してマリメッコの考え方を理解することができます。最後のフロアでは、デザイナーである皆川明さんが考えたインスタ映えする空間もあり、とても変化のある構成で楽しめました。次のような4部構成になっています。

1.マリメッコの美学:約70点のドレスやファブリックで辿るプリントの変遷

1960年代から近年のコレクションまで、厳選された約70点のドレスが一堂に会します。「ドレスをキャンバスに」という創業者アルミ・ラティアの思想を具現化した、シルエットとプリントの融合を紹介します。

2.Art of Printmaking :プリントメイキングから生まれる模様のちから

マリメッコを象徴するアイコニックな模様は、どのようにして生まれるのか。その創作の舞台裏を、貴重な資料とともにご紹介します。自然の風景から描かれたスケッチや切り絵、そして本展のキービジュアルを飾った模様の一部の原画を展示。一枚の紙に描かれたドローイングが、人々の心を惹きつけるファブリックへと形を変えていく過程をご覧いただけます。

3.プリントが生まれる場を体感:plaplaxによる「プリント・ファクトリー」の表現

デザインが産声を上げるヘルシンキの「プリント・ファクトリー」をテーマに、アートユニット・plaplaxが新たな作品づくりに挑みます。職人の手仕事に宿る「ダイナミズム」と映像表現が融合する空間で、一つの模様がプリントとして生まれる瞬間を体感いただけます。

4.未来への対話:皆川 明によるインスタレーション

デザイナー・皆川 明がマリメッコとの対話を重ね、独自の視点で「マリメッコ」を再解釈した新作インスタレーションを展示します。マリメッコが大切にしてきた「クリエイティブな共同体」という精神を体現するこの試みは、国境を超えた創造の対話であり、これからのデザインが持つ力を展望します。同時に、時代を超えて愛されるマリメッコ独自のアイデンティティを映し出しています。

京都文化博物館HPより

ちなみに私は、この展覧会に行く3週間前にフィンランドのヘルシンキにあるマリメッコのお店に行ってきたばかりでした。

こちらがその時に撮影したお店の写真です。

フィンランドはもちろん、日本でもお店を構えるマリメッコですが、その知名度は世界的です。

そもそもマリメッコとは何なのか? その思想やデザイン性などを掘り下げていきます。

マリメッコとは何か?

マリメッコ(Marimekko)とは、フィンランド語で「マリーのためのドレス」という意味。

「マリーのためのドレス」のマリーとは???

創業者の名前、アルミ・ラティア(Armi Ratia)(1912~1979年)に関係しています。

アルミ・ラティアの愛称である「アルミ(Armi)」を並べ替えた「マリ(Mari)」と、フィンランド語でドレスを意味する「メッコ(Mekko)」を掛け合わせて命名されています。

マリメッコは、アルミ・ラティアが創業したデザインのブランドですが、アルミ・ラティアの死後もその思想は受け継がれ、フィンランドを拠点として創造が行われ続けています。

シィールトラプータルハ(市民菜園) マイヤ・ロウエカリ

マリメッコの思想と名言

マリメッコの創業者アルミ・ラティアは数々の名言を残しています。

彼女の言葉を知れば、なぜマリメッコが世界的なブランドに成長したのかがわかるはずです。

例えば、こんな言葉があります。

私は服を売っているのではない。ライフスタイルを売っているのだ。

それはデザインであって、ファッションではない••••••

私はドレスではなく、思想を売っている。

アルミ・ラティア

ただ単に物資的な服を売りたいのであれば、機械に任せて大量生産すれば済んでしまいます。

アルミ・ラティアは、当時の社会や服装に対して疑問を持ち、

新たなライフスタイルを世の中に提案をしたのです。

マリメッコの設立時期は、1951年

当時のフィンランドは、第二次世界大戦の終結後、敗戦国として多額の賠償金や物質不足、領土の割譲などに苦しんでおり、社会全体が暗く疲れ果てていました。また、北欧の冬は長く暗く、人々の暮らしには色や活気が欠けていました。このような時代背景の中で、アルミ・ラティアは、日々の生活に明るい色彩と笑顔を取り戻したいという願いから、マリメッコを立ち上げました。

マリメッコのデザインの大きな特徴、その一つは色鮮やかな色彩にあります。

マリメッコのプリントが常に新しいのは、

どんな色に対しても決してノーと言わないカラリストがいるからだ。

そんなカラリストは他では見つからないだろう。

アルミ・ラティア

ヘルシンキの工場には膨大な数の色見本が保管されており、3,500種類以上のプリント・アーカイヴが存在しているといいます。

もちろん、マリメッコの服のデザインの特徴は色彩だけではありません。

アルミ・ラティアは、女性の身体と精神を解放させるような、自由で機能性に富んだ形状を重視しました。実際に、1950年代の女性の衣服の主流は、ウエストをコルセットで締め付け、何層ものペチコートで動きを制限するものでした。それに対してマリメッコの衣服は、いわゆる「走れるドレス」。踊ったり、走り回ることもできる実用的な機能美に満ちています。軽いコットン素材で作られた着心地さも考慮したため、デザイン性と相まってマリメッコは大衆から支持されるブランドとなったのです。

マリメッコデザイン 6つのカテゴリー

マリメッコデザインのコンセプトは何か? それをこんな不思議な言葉で表現されていました。

幸福な矛盾

それは、伝統と革新、自然と都市、幾何学的と有機的と相反する要素が共存しているからです。

幾何学模様と美しい花柄、その対比こそが活力の源であり、美の本質として捉えられています。

マリメッコのデザインは大きく分けると、6つにカテゴリー分けされています。

1 建築 2 風景 3 植物 4 花柄 5 ストーリーテリング 6 装飾 の6つです。

この中で最も親しみのあるデザインは、花柄のウニッコではないでしょうか?

しかし、実は創業者のアルミ・ラティアが取り入れたデザインではなかったのです。

あの有名な花柄のデザイン、ウニッコは反対から生まれた?

マリメッコといえば、花柄のデザインを思い浮かべる方が多いでしょう。

でも実はこのウニッコと呼ばれる花柄、創業者のアルミ・ラティアが生み出したものでもなければ、むしろ批判からスタートしました。

花はあまりにも美しく、テキスタイルに表現するにはふさわしくない。

アルミ・ラティア

アルミ・ラティアが、花柄モチーフをテキスタイルに使用することに否定的だったのは、花そのものに対する敬意が強かったからです。実物の花以上に美しい花柄プリントは作れないという信念がありました。

それに対して、マリメッコのテキスタイルデザイナーであるマイヤ・イソラ(1927~2001年)は、花を写実的に表現するのではなく、抽象的なケシの花を描いて図案を創り出しました。

ウニッコの花柄デザインは、カーテン、ソファ、壁などのインテリアから始まり、2000年頃には衣服にも取り入れられ、その後、食器、バッグ、アクセサリーなど、あらゆる製品へと展開していきます。花は文化や言語を超えて、普遍的に世界から愛されるモチーフであり、写実的な花ではなく、可愛らしく親しみやすい花を表現したことで、より大衆に受け入れられていったのでしょう。ウニッコ抜きではマリメッコは語れないほど、このデザインは世界に広く知られるきっかけとなりました。

マリメッコのデザイナーには日本人がいた!?

マリメッコは、創業者のアルミ・ラティアのみならず、優秀なデザイナーたちによって育まれ、成長していきました。

アルミ・ラティアは、デザイナーに対して、次のように語っています。

私はデザイナーに高圧的な態度は取らない。自分を見つけなさいと伝えれば、あとはうまくいく。

アルミ・ラティア

また、デザイナーを登用する際、性別や国籍は無視して、個人の才能と創造性にフォーカスしていました。そして、マリメッコデザイナーの初期メンバーに2人の日本人デザイナーが名を連ねていたことは特筆に値します。石本藤雄と脇阪克二です。日本の感性を北欧のデザインに融合させるなど、マリメッコブランドに大きな影響を与えました。

マリメッコ展でも、実際にいくつか作品が展示されていました。

たとえば、脇阪克二の図案の服で、月を思わせるようなデザインがありました。

他にも展示されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

いろんなマリメッコを体感できて、明るいデザインに癒されること間違いなしです。

マリメッコをチェーンでつなぐインスタ映え空間!

マリメッコ展の最大の見どころは、日本人デザイナーの皆川明さんが考案したインスタレーションです。

2026年の最新のもので、そのタイトルは、

Marimekko’s Timeless World

皆川さん曰く、このチェーンは、マリメッコの思想や理念、そしてこれまで培ってきたDNA、歴史を表しているといいます。

マリメッコは、時代に左右されることのないエターナルなデザイン

皆川明

ぜひお時間のある方は、実際に会場で体感して頂ければと思います。

まとめ 

いかがだったでしょうか?

マリメッコのことをご存知の方もそうでない方も、より理解が深まる展覧会、

それが「マリメッコ展 模様のちから Marimekko: Art of Printmaking -Beauty, Dream, Love」です。

この展覧会で最初に目にするアルミ・ラティアの名言も印象的でした。

責任はただ一つ 美である 現実はただ一つ 夢である ただ一つの力 愛

アルミ・ラティア

あなたも自由な生き方を提案するマリメッコの世界観に飛び込んで、ぜひゆったりと浸ってみてください。

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