舞台「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」小林賢太郎作品が超面白かった話

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舞台「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」とは

舞台「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」は、脚本家・演出家の小林賢太郎が手がけたオリジナル作品です。

テーマは「行こう、美術館へ」。

公式サイト

https://kamameshiman.com

美術館って、静かで、難しそう? いえいえ、この物語に出てくる美術館は、騒々しくて、わかりやすいです。
それは、働いているのが、騒々しくて、わかりやすいみなさんだから。
ここに、新人の学芸員としてやってきたのが、レオナルド・ダ・ヴィンチの研究をしている鎌目志万(かまめしまん)という男。
そんな彼には、ある秘密が……。個性豊かな面々が繰り広げる、ミュージアム・コメディです。

美術館で繰り広げられるコメディ。実際に観劇した方のレビューを見ても、「めちゃくちゃ笑った、面白かった」という声がとても多かったです。

脚本を考えられた小林賢太郎さんは、多摩美術大学出身で、元々ラーメンズというコンビで芸人をされていた方です。「コントの虫」と呼ばれるほど笑いを追求されています。まさにご自身の経歴と強みを活かされた上質な舞台です。

主人公の鎌目志万 鈴木拡樹とは?

主人公の名前は、ちょっと耳慣れない鎌目志万。鎌目が苗字で志万が名前です。

鎌目志万は、学芸員として美術館に派遣されるわけですが、実は学芸員の資格を持っていません。しかし、レオナルド・ダ・ヴィンチのことなら誰よりも詳しく、研究ノートを持ち歩いています。そして、とある不思議な能力も持っているちょっと天然な人物です。その鎌目志万が美術館を救うという物語です。

演じるのは、鈴木拡樹さん。「刀剣乱舞」や「SPY×FAMILY」などの作品で舞台俳優をされいる方です。鈴木さんファンの方も多く来場されていたようです。

鈴木さんは、舞台の魅力についてこう語っています。

僕は舞台作品を見て役者を始めようと思った人間なので、「圧倒的な非日常感」が魅力だと思っています。何が起こるかわからずに劇場に行って、舞台上から自分のテンションを超えるような「何か」を受け取っちゃったんですよね。「こんなにビシビシと体に伝わってくるんだ」という感覚がたまらなくて、「役者をやってみよう」と思ったんです。「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノートパンフレット」

スタイリストさんが、ダ・ヴィンチの手稿のイラストをスカーフに入れた衣装を考えられたそうです。パーマの髪型に黒縁メガネ、目力もあり、演技もお上手でとても独特な存在感を感じました。

個性豊かなキャラクター

登場人物は、全部で8人。そのうちの5人は、なんと1000人のオーディションから選抜されました。

一次選考は、1分間の自己PR動画で20人に絞られたそうです。

狭き門を勝ち抜いた役者さんだけあって、皆さんとても演技派で素晴らしかったです。

一人一人が個性的なキャラクターで、随所に笑いが起きます。

中には、小林賢太郎作品には必ず呼ばれている役者さんもいて、とてもバランスがいい配役になっています。

舞台のポイント

「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」は、ダ・ヴィンチの名言がところどころ紹介されます。

その名言は、『超訳ダ・ヴィンチ・ノート』(飛鳥新社)に掲載されているダ・ヴィンチの言葉で、舞台の内容にもマッチしています。

鎌目志万は、ダ・ヴィンチの興味深いエピソードを紹介してくれるため、好奇心もそそられます。

中でもダ・ヴィンチのノートにも描かれている“ダ・ヴィンチの橋”を作って渡るシーンはとても見応えがあります。

無事に渡り終えると、観客から拍手喝采でした。

ただ、「面白い」だけではなく、ちゃんと学びにもなる舞台ではないかと思います。

小林賢太郎さんへ挨拶

私は「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」の台本のダ・ヴィンチ部分についての監修と、販売パンフレットのコラム執筆という形で関わらせて頂きました。

小林賢太郎さんから、「ダ・ヴィンチの興味深く面白いエピソードが欲しい」というリクエストを頂き、いくつか情報を提供させて頂きました。時間の関係ですべては採用されなかったのですが、時間が許せばもう少し盛り込みたかったそうです。

2024年2月8日の大阪公演で観に行かせて頂きまして、終了後に楽屋で挨拶させて頂きました。

私は第一声、「もう完璧でした、感動して目が潤みました!!!」とお伝えしました。

小林さんから「やっと観てもらえた」と言われていましたが、本当に完成させるのに色々苦労をされたと思います。

小林さんとは、2024年夏にお会いしており、その際にダ・ヴィンチの参考文献として、私が書いた『超訳ダ・ヴィンチ・ノート』が「一番わかりやすくて面白かった、よくぞこの本を書いてくれた!」と言って頂きました。そして、文庫化もさせて頂き、小林さんに帯コメントもご協力を頂きました。

「著者はダ・ヴィンチを研究しているというより、受信しているように思えた」

そして、「君が鎌目志万だ!」と言って頂きましたが、

実際、不思議にもダ・ヴィンチの絵からインスピレーションを感じて研究を始めています。

それから、“ダ・ヴィンチの橋”は公演中、渡り終えた後に崩れてしまった時があったそうで、逆にそれが本当にやっているんだ!というリアル感が鑑賞者に伝わった、ということもお聞きしました。

そして舞台は、回を重ねるごとに進化しているそうです。セリフも変えたり変化しているようで、それが舞台ならではの醍醐味なんでしょうね。

舞台の反響

舞台「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」は東京・大阪の2拠点で開催されましたが、最終日は、全国のイオンシネマ60拠点でライブビューイング販売も行われました。これは異例のことだそうです。

東京・大阪のリアル会場は満席で、グッズや私の書籍も販売頂いたのですが、とても反響が良かったとのこと。

Blu-rayも販売されることになりました。早速Amazonでベストセラー1位(舞台・エンターテイメント)になっています。ご興味ある方はぜひご自宅でご覧ください。

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